腎臓は体内の老廃物の排泄、水分の調節、電解質のバランスの調節、ホルモンの分泌などをしています。
腎そのもの及び腎以外の障害により本来の腎機能である老廃物の排泄、水分の調節、電解質のバランスの調節、ホルモンの分泌などが維持できなくなる症状です。腎機能が高度に障害され、保存的治療に反応しなくなると血液浄化療法が必要となります。
腎不全には、血液透析(HD)・腹膜透析(CAPD)・腎移植などの治療法があります。透析は、体内にたまった尿毒症の原因物質や老廃物の排泄、血液中のナトリウム、カリウム、カルシウムといった電解質と酸性・アルカリ性のバランスの維持、体液量の調節を代行する治療法です。
腎臓の機能を取り戻すには、腎移植が最も理想的な方法ですが、腎移植には提供者の確保という問題があり、なかなか普及しないのが現状です。透析は今日、腎不全治療の主流であると同時に、腎移植を除いては唯一の治療法といえます。
腎機能の一部を代行する治療法です。体外に血液を引き出し、透析膜(ダイアライザ)を用いて、拡散と限外濾過の原理によって、体内の余分な水分を除去し、尿毒素(尿素窒素、クレアチニン、尿酸など)の排泄、電解質(ナトリウム、カリウム、リンなど)の是正を行います。
血液透析を行うと、尿毒症症状、血圧、貧血などを改善することができ、健康な状態を取り戻すことができます。